さくらんぼ通信

2022.10.14
住職のミニ法話

御会式号

宗祖日蓮大聖人第七四一遠忌お会式大法要
十一月六日(日)十二時より・・・ご法話・ご報恩大法要
一閻浮提第一の本尊この国に立つべし!

釈尊の因行果徳の二法は妙法蓮華経の五字に具足す、我らこの五字を受持すれば、自然に彼の因果の功徳を譲り与へたまふ
 
今本時の娑婆世界は三災を離れ、四劫を出でたる常住の浄土なり。仏すでに過去にも滅せず、未来にも生ぜず、
所化以て同体なり。これ即ち己心の三千具足三種の世間なり。     (如来滅後五五百歳始観心本尊抄―本朝沙門日蓮撰)

弘安五年秋九月、日蓮大聖人は周りの勧めもあって、常陸の湯に身を養うことになり、波木井氏から恵与された栗鹿毛の馬に乗り、弟子たちに見送られながら身延の山を後にした。途中、池上宗仲の屋敷に立ち寄り休息をとる。だがここで、大聖人は長い間の過酷な御布教のためお体は満身創痍でありました。死期を悟られた日蓮大聖人は、本弟子(六老僧)六人、日昭・日朗・日興・日向・日頂・日持を定め、後事を託されました。入滅の時が近づきました。弘安五年(一二八二)十月十三日、辰の刻(午前八時)静かに静かにお題目の声が続く中、聖壽六十一歳のご生涯を遂げられました。大地は揺れ動き、時ならぬ桜の花が咲き誇り、大自然の神々は大聖人の「仏使」としての偉大さを讃えました。日蓮大聖人は、本佛釈尊の出世の本懐、法華経信仰による衆生済度の実現を附属された如来使、悪世末法時における上行菩薩の役目を担われた大導師です。
 日蓮大聖人は、一閻浮提第一の本尊をこの日本国に建立することによって、衆生救済の本意とされました。先ほどの観心本尊抄に書き示された四十五字法体は題目成仏の教義の真髄と、救済を表顕しています。
 日蓮大聖人は、末法の世にはその時代にふさわしい御本尊を挙げよと、お教えになりました。御本尊とは、本佛釈尊の大慈大悲の願いが顕された最も尊いものであり、日々日々の私たちの信行の対象です。日蓮大聖人の示された御本尊は大曼荼羅御本尊といい、私たち一人ひとりの心の中にある、最も尊い仏様の世界を顕わしたもので、中央のお題目の光に照らされて、生きとし生けるものすべてが救われる様子が表現されているのです。南無妙法蓮華経の五字七字の題目は、本佛釈尊の善行功徳そのものです。仏種の働きが込められたのが本尊です。同様に、唱題によって仏種が私たちの心身においてはたらくとき、仏になっていくのです。その仏の種―仏種=五字、七字の題目=南無妙法蓮華経を植え付けることを題目下種といい、末法の衆生の菩薩行です。
 さて、この観心本尊抄の中に説示された、法華経本門の最も大事な教え、すなわち、一体となった釈尊と私たちと浄土が収められている妙法蓮華経の五字のお題目を、本門に入って、大地の下から地涌の菩薩を呼び寄せて、法華経、従地涌出品第十五から属累品第二十二に至る八品を説いて、お題目の弘通下種を託されたのです。
 日蓮大聖人は、釈尊のお悟りである「一念三千」は、永遠の釈尊の身体と心が宇宙全体に広がり、釈尊から「南無妙法蓮華経」として上行菩薩のご自覚を懐かれた日蓮大聖人に与えられ、その、釈尊から見れば悟りであり、私たちから仰げば救済の御心は大曼荼羅御本尊の姿に顕わされたのです。宗祖日蓮大聖人は悪世末法の衆生(お題目の種=仏種が未下種)の私たち凡夫救済の使命のため、未曾有の大曼荼羅御本尊を題目信心の証として建立なされ、観心本尊抄に「かくのごとき本尊は、在世五〇余年にこれなし、八年の間ただ八品に限る」とはっきりと御指南なされました。ここに、ご生誕の意義を示され、、そのお役目を成就なされた今、ご入滅なされました。大聖人の六十一年に亘る艱難辛苦のご生涯を偲び奉り、大慈大悲の本門八品上行所傳本因下種之南無妙法蓮華経を皆様一同でお唱え致しましょう。

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